『男の子にとって｢強くなりたい｣は永遠の憧憬ですね』
チビで弱虫のいじめられっ子の少年が俊足だけで高校アメフト界のヒーローになっていくという話です。知り合いの少年にドサリと押し付けられて16巻まで読みましたが、16巻時点で面白いと思えないということはこの先を読んでもムダかもしれません。
ワタシは主人公のセナ君がアメフトでヒーローになれるとはとてもとても思えませんし、つい数ヶ月前まで弱小だったチームが俊足のおチビさんの入部で強豪校に変身するともとてもとてもとても思えないのですが、ファンの皆さんはこの辺のリアリティはＯＫなんでしょうか。ずいぶんと簡単に達成感や勝利のカタルシスを手に入れられる世界だこと、とオバサンは眉をひそめてしまいました。せめて『スラムダンク』並みのリアリティは欲しいところなんですが(主人公は並外れた体格と身体能力の持ち主であり、最終的にチームの一員としての地位を確立するが、高校バスケ界のヒーローになった訳ではない)。
取り合えず、一生知ることはなかろうと信じていた謎のスポーツ・アメフトのメカニズムを多少知れたのは個人的な収穫です。絵は綺麗ですし、ムダに女の子の裸が出てきたりとエロい部分もなくて少年漫画として健全、仲間だ友情だ一緒に強くなろう云々、とストレートに強調する辺り、集団競技系の肉体派少年たちには受けるでしょう。屈託系の文系少年には読めないと思いますが。しかしアメフトって体格的に日本人に一番ムリがあるスポーツという気もするんですが…如何ですか？